尾翼マウント

尾翼マウント

尾翼は水平、垂直ともにオールフライング形式となっており、上図のように固定用のボルトを軸に回転できるようになっています。構造はどちらも全く同じです(図は水平尾翼)。

マウント本体は尾翼側も胴体側も厚さ3mmのCFPR板を切り出したものになっており、マウントとパイプの接合は全てカーボンクロスとエポキシ接着剤で行っています。

尾翼の剛性のキーポイントとなるマウントの幅については製作のしやすさと、空気抵抗削減・軽量化のためテールパイプの外形と同じ幅になっています。はじめてこの幅にした時は不安がありましたが、特に大きな問題はなかったおうに思います。理論的には幅広のマウントにした方が操縦性にはプラスに働くので余裕があるなら幅の広いマウントをオススメします。

尾翼と胴体の接合には5mmのチタンボルトが使われています。ポイントはマウント部の軸受けにボールベアリングが入れてあることです。

最初に作った機体では、CFRP 板に開けた穴に直接ボルトを差し込んでいました。この構造だと抜き差しをくり返すと穴が大きくなってガタがでてきますし、そもそも回転抵抗が大きくて操舵感が重くなりします。それを少しでも改善するためにこの機体から板にボールベアリングをはめ込む仕様にしました。これをやるとやらないとでは操舵感にけっこう差が出てきます。

ベアリングはラジコンカー用を使っていましたが強度的には問題無かったです。ただし、剛性を確保するにはもう少し太いボルトとベアリングの組み合わせにした方が良いかもしれません。

操舵感を改善するためにベアリングともう一つ重要なのが操縦ワイヤーをガイドするプーリーです。

ワイヤーの方向が変わる部分には全てプラスチックのプーリーが取り付けてあります。プーリーはタミヤプーリーセットのプーリーを使っていました。それをアルミの板を曲げたマウントではさみ、テールパイプにエポキシ+カーボンクロスで固定しています。

今思うとタミヤプーリーは、強度・剛性・耐久性とあらゆる面で操縦系という重要なポジションに使うには微妙なチョイスでした(苦笑)。

ですが、当時の僕たちの知識と技術ではそれしか思い浮かばなかったんですね。でも、少なくとも僕が学生の間はタミヤプーリーが破損して墜落ということは無かったので軽量化とコスト重視ならありかもしれません。責任は持ちませんが・・・(笑)

理想はPOM(潤滑性の高い樹脂)のブロックを削りだして軸にベアリングを仕込むのがよいと思います。操縦系がスムーズに動くに越したことはありませんからね。

操縦ワイヤーとラダーホーンの接合は最小サイズのシャックルでつないでいます。ここら辺は信頼性重視で既製品を使っています。

それから胴体側のマウントには少しでも空気抵抗を減らすために、前後にバルサ削りだしのフィレットを取り付けてあります。 これは発泡スチロール削り出しの方が軽いし作業性も良いです。なんでバルサにしたんでしょう??