プロペラ本体
プロペラ本体の構造
プロペラの構造は主翼などと同じように主桁とリブと外皮からなっています。
まず、主桁には軽さと剛性の両立からCFRPパイプを用いています。リブの材料については、プロペラが主翼よりも高速で運動することを考慮して発泡スチロールではなく桐板を 用いています。
各リブのモーメントを極力抑えるために桁はリブ前縁から25%の位置に配置。プロペラの表面はt=1.5~2.0mmのバルサ を貼っています。バルサの目の方向はねじり変形への対策として半径方向に対して斜めになっています。そしてその上から模型飛行機用のフィルムで覆って滑らかな表面に仕上げています。
この構造の製作時の問題として、リブの大きさが桁が入るぎりぎりの大きさであるという事が挙げられます。桐板のリブは加工しづらいので大変。 それから表面に貼るバルサもうまく貼らないとそのつなぎ目が表面に出てきてしまいます。このあたりはプロペラ班のテクでカバーしており大変な作業で職人技的な技量が必要です。
最近は桐板やバルサはつかわず、CFRPを使って応力外皮構造で作る方法になっているようです。僕はこの製法には関わっていないので詳しくはわかりません。わかる人を探して聞きましょう。
まぁ、ここで紹介している構造は精度はともかく軽く低コスト(?)で作ることはできると思います。
多段バンパー
B.Bはプッシャータイプなので離着陸時など機首上げの姿勢でプロペラが地面に接触してしまう可能性が大きいです。そこで万一地面に接触しても、プロペラ および駆動系の破損を最小限に抑えるため、先端には多段バンパーが取り付けてあります。
このバンパーは先端にいくに従って強度を落としてあり、万が一衝突した時にこの部分が外れることによって衝撃を吸収するように設計されています。
この構造だと、もし破損した場合でも短期間で修復できるというメリットもあります。余談ですが、先端が少々欠けたままでもとりあえず飛行は可能です。