主翼概要

主翼構造概要

主翼設計コンセプト

  • 誘導抗力を低減させ機体必要馬力を下げるためにアスペクト比を高く、テーパー比を低くする。
  • 翼の変形を抑えるため主桁CFRPパイプを高弾性のものにする。

主翼スペック

翼幅 29.00 m
翼面積 24.59 m2
MAC 0.8710
アスペクト比 34.2
翼面荷重 3.577 kgf/m2
翼型 DAE11,21,31
テーバー比 0.34

主翼概論

B.Bの主翼は、人力飛行機の構造としてはスタンダードなものです。

基本的な設計思想はCFRPパイプの主桁とワイヤーで翼に働くほとんどの荷重を負担し、発泡スチロールなどのフォーム材のリブで空気力学的形状を維持するというものです。構造の概要はこのページの最初の図のようになります。

人力飛行機の主翼の一般的な特徴としては、通常の航空機にくらべて細長くアスペクト比が大きいことが挙げられます。これは誘導抗力を減らし少しでも必要パワーを少なくするためです。B.Bの場合はアスペクト比は34.2もあります。

翼の平面形は理論的には楕円形が一番良いのですが

  • 製作するのが非常に大変
  • 適度なテーパー比を持った翼と性能的にほとんど変わらない

ということから、製作 が比較的容易なテーパー翼を採用しています。翼端部へ行くに従って揚力が減っていくので翼根本にかかる曲げモーメントの面からも有利になります。

しかし、 テーパー翼にも欠点があります。

それは翼端失速を起こしやすいということです。この問題の解決法方は二次構造の所に詳しく書いてあります。

また、B.Bはエルロンを備えていません。この機体は長距離飛行を狙ったもので旋回のような機動性はあまり求めていませんからね。軽量化と翼の製作精度を考え て省略しました。

したがって、ロールの制御は上半角効果に頼っています。当然方向も方向舵のみで修正するので、風がきつく左右に流された場合、自分 の思うようなコースを飛行することは難しいです。